本文までスキップする

電気工事の人「電気工事士として生きるとは」一般社団法人女性技能者協会  代表理事 前中由希恵さん

みなさんこんにちは、Ampを主宰する藤田勝彦です。

すばらしい電気工事業界の魅力を世の中につたえるのが仕事です。 兵庫県で電気工事会社を経営しています。

忘年会どんどん舞い込んでいきていますね。 なんだか新しいコロナさんも日本に来るのか来ないのか。。。このまま対策しながらでも、仕事の帰りに居酒屋によってハイボールを飲む日常が戻ってきたらうれしいです。

今回は一般社団法人女性技能者協会 代表理事 前中由希恵さん(第1種電気工事士)との対談です。 Amp運営法人を立ち上げて半年、前中さんも活動間もないところや、建設業(Ampの場合は電気工事業)のはたらく環境を良くしようという思いも共通で、一度お話させて頂きたいとAmpから申し入れさせて頂き、実現しましたクロストークです。

エジソンゆかりの地での電気工事のこれからを考える

今回初めてお会いさせて頂いく場所として前中さんが選んでくださった場所は、京都市「石清水八幡宮」、最初連絡頂いた時は何でだろう??と思っていましたが、なるほど納得、境内に我らが「エジソン」さんの記念碑があったんですね。 エジソン型白熱電球の実用化に最も大きな役割を果たした竹に縁のある「はちまんさん」に記念碑が立てられたそうです。 ピースフルな素晴らしい空気感の場所でした。 最初からかなりテンションが上がっていました。 電気工事屋さんとしては訪れておかなければですね。

石清水八幡宮の公式ホームページ

はちまんさんとエジソン | 石清水八幡宮にまつわる話 — 石清水八幡宮 (iwashimizu.or.jp)

さらに、ここを初めて会う場所に選ばれる前中代表のセンスにめちゃくちゃ感動していました。

一度事前にオンラインでお話させて頂いてはおりましたが、インスタグラムでいつも見ている方がリアルで現れてこれもまた感動で。。これから今日はどんなお話ができるんだろうとワクワクです。

本当はこの記念碑の前でゆっくりと対談させていただきたいところでしたが、11月末の京都はそこそこ寒いので、近くに屋内でお話できるところを準備頂いていましたので、そこへ移動して対談させて頂きました。

前中さんが代表理事をされている一般社団法人女性技能者協会のWEBページです。

女性職人が建設現場を変える!一般社団法人女性技能者協会を立ち上げたい。 – CAMPFIRE (キャンプファイヤー) (camp-fire.jp)

「ラジオ体操やっていきます?」

対談の場所に案内頂いて、中に入ったとたん、ラジオ体操第一が流れてきておそらく居住者と思われる沢山の方々が、まさに始めようと足をそろえてラジオからの指示を前奏を聞きながら待っている状態でした。

前中代表: ラジオ体操やっていきます?

フジタ  はい!是非! 電気工事の人としては仕事始める前の大切な儀式なので!

前中代表 まだですよ! 第二もあります!

フジタ  はっ、はい!

ラジオ体操第二まで通してしたの何年ぶりだろ・・

前中代表 ここ私が住んでいる場所なんです。DIY住宅といって、自分で住戸をリノベーションできる建物ということで、DIYして住んでいます。

フジタ : それはまたスゴイですね~

前中代表 見てください、ラジオ体操したおばあちゃんは、参加スタンプをもらいにくるんです。さらにそこで売ってるお野菜を少し買って家にもどるということを毎日しています。

フジタ  なんかこの仕組み素晴らしいですね。高齢の方も日課みたいになるし、いつも出てこられてる方が出てこなければ、大丈夫かな?と心配もできるし、コミュニティがちゃんとデザインされている感じがしていいですね。 先日私の住んでいる30戸しかないマンションで孤独死がありました。 私としてはコミュニティで守ってあげられなかったことにすごく申し訳ない気持ちになったのを思い出しました。

前中代表 :  私は大阪出身でしたが縁あってここに来ることになりましたが、最初は引っ越してきて、住む場所ではありましたが、コミュニティの中の居場所にはなっていませんでした。

現場が終わって、帰って寝る、また朝早く出るというサイクルの中で、最初特に気にすることのなかった住人交流のためのスペースが住戸同様に少しずつ作られていくなかで、ワークショップスペースの照明器具をありものの中から設置させて頂いたり、その際も、この場所に関わる建築士さんならではの設置高さのこだわりに対応したりと、勉強させて頂く中で、電気工事のプロとしてのスキルを提供するようになりました。 そこから、住人の皆様や近隣の大学生、このコミュニティを支える様々な皆さんと繋がり、最近では、「光」「照明」を核とした町全体の活性化につながる様々な活動をしています。

あっ、この照明私が設置したんですよ!

フジタ  :  すごーい!今さらですが、電気工事バリバリですね!   1種電気工事の資格を保有してるだけじゃなくて、現場毎日こなしておられるなんて本当に凄いですねー。 私は20年以上この業界におりますが、開始2ヶ月で現場は出禁です。。下手すぎて!

前中代表が所属する電気工事会社のHPです。

なないろ電気通信 | 住宅.店舗.ビル.学校などの一般内線工事 ライトアップ等のイベント工事 | 電気設備に関わる工事一式 (nanairodenkitsushin.com)

今、お話をお聞きして、楽器を演奏できる人が、世界中どこに行っても、言葉がわからなくても友達になれるというのを思いだしました。

電気工事のスキルは、ほとんどの人が、1日いくらのお金にかえるものとしてしか考えて来なかったと思いますが、こうして、コミュニティの環境作りのために提供することで、自分自身の居場所をつくるツールになるというのが、目からうろこです!

そりゃ、みなさん喜んでくれますよね。。。安全にしてくれたり、便利にしてくれたり、快適にしてくれたり、電気工事はスゴイです。

そういう意味では一番小さな社会コミュニティである家の中で、風呂場の電球切れたまま何日もそのままにしていることがありました。。のは、電気工事に関わるものとして反省しなければと思います。(笑)

「憧れ」はここから始まる

前中代表は、お仕事を通じてでもそうですが、それ以外にご自身と関わるみなさんに電気工事を通じて幸せ提供できているというのは、ほんとうに素晴らしいことですし、「電気工事士として生きる」とは、の問いに対するど真ん中の「答え」だと思います。

多くの同業者が集まる団体で世の中へプレゼンテーションすることも大変大切ではありますが、こうして前中代表のように、そこにいる電気工事士それぞれが、自身が見えているそれぞれの世の中で電気工事士として役に立ちながら生活をすることが、若い人にとっての「あこがれ」に繋がっていくのではないかと思いました。 だって、子供の時は、サッカーを教えてくれる8歳上の近所の兄ちゃんが、自分もなれるかもしれない「あこがれ」だったわけですから。

フジタ : 電気工事の世界に入られたきっかけは何ですか?

前中代表: 私はもともとアパレル業界を目指していて、バイヤーになりたいと思っていました。

フジタ : なるほど!インスタグラムでも作業服もかっこよくまとめられてるのはそこから来てるんですね!納得しました。 そこから電気工事の世界にどうつながるんですか?

前中代表: たまたま繋がっていた電気工事の親方から声かけてもらったのをきっかけに、その年には講習会に通わせて頂き、第二種電気工事士を取得したり、最初単なるバイトとしてチームについていくこととなりましたが、 そのときの職人さんが、みなさんすごくかわいがってくれて、色々現場のことや技術のことまで教えてくれるようになり、次も次もと、それがどんどん楽しくなっていました。

フジタ : そしていつしかバリバリの技術軍団の中で欠かせない存在になったんですね! スゴイです!!

「建設現場の殻を破りたい」の思いへ

前中代表: そこからは、1種もとった方がいいよとか皆さんにもアドバイス頂いて、取得したり、そこからその職人チームを私が引っ張っていけるように、より川上で仕事できるよう、管理を中心とした会社に移籍して、お世話になった職人チームのみなさんにお仕事して頂いたりする経験などしながら電気工事の世界を歩んでいました。 様々勉強させて頂いた中で合わない部分もあった中、退職を希望したタイミングがそのとき上司であった現在の「なないろ電気通信(株)」の代表の独立開業と合い、拾ってもらいました。

フジタ : そうでしたかぁ。 ここの話だけでも色々ドラマがありそうです。 前中さんの人生は、いつも「電気工事士資格と経験」が居場所を創り出しているんですね。 そうして色々なご経験の中で、「建設現場の殻を破りたい」の思いにつながっていくんですね。

一般社団法人としてスタートされていかがですか?

前中代表: 多くの方に支えられながら少しづつですが「目の前の殻」がどうなっているのか発信することができています。 ただ一方で変わりたくない人たちというのも居て、そういう人たちにとっては、触れて欲しくない部分なのか、波が起きないようにと、何かを守っている人たちがいます。

フジタ : それ、容易に想像がつきます(笑)

前中代表: 発信側の形は様々な形があって良いと思います。 そしてそれぞれが褒め合いながら、お互いで高めていけるような感じになればいいなと。 大きな声になりそうなものに所属したり、色々ゴールへたどり着く方法を模索しましたが、声の大きさではなく、やはり自分は自分の形で世の中につながって発信していくことが一番だと思いまして、今の形で活動しています。

フジタ : 私もこのAmpを立ち上げた半年前、そして今も前中さんと同じように感じる場面結構あります。 私たちがやっていることは、そもそも世の中、業界に無かったことをやっているので「何するの?」がまずあって、「わからないことは敵」になり。。。でも私は出し惜しみはやめようと思いまして、これからも思うように発信し続けるつもりです。 発信が人をつなぎ、何かが始まって、また人をつないでいく感じ、興味ワクワクの方が完全勝利しているので、それでいいと思います。

前中代表: これから一緒に何か色々できるといいですね!

フジタ : 私も今回お会いさせて頂いて、前中さんの話を聞いて欲しい人達がめっちゃいっぱい浮かびます。 是非これから何かおもしろいことさせて頂きたいです。 本当にお会いさせて頂いてよかったです。

*これ以外にも素敵なお話を沢山頂いて、私の引き出しがいっぱいになるほどでしたが、その中でも前中代表が人生を切り開いていく過程が常に周りの人を幸せにしていくことでステージを変えてこられているところが最もみなさんにお伝えするべき、「カッコいい」ところなのでこの内容を切り取らせてもらいました。 さらに加えれば、「電気工事を通じて」っていうのをAmpとしてはボリュームMAXでお伝えしたいところです。

最後まで読んで頂いて本当にありがとうございます。

前中さんお時間作って頂いて本当にありがとうございました! これからもよろしくお願い致します。

いや~、素晴らしい時間でした!