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「やらない」ことを決めない時間は社員を幸せにできていない時間

みなさんこんにちは、Ampを主宰する藤田勝彦です。

すばらしい電気工事業界の魅力を世の中につたえるのが仕事です。 兵庫県で電気工事会社を経営しています。

コロナウイルス流行もなんとか落ち着いて少しずつ街の雰囲気がもとに戻ろうとしていますね。 ここ最近の日本は夏から冬にすぐ移っていくんですね。 いつからこんなことになったのか・・・。 もちろん温暖化が原因なんですが、秋の服を楽しむ前にアウターで覆ってしまうのはさみしいものです。

継続する仕事を捨てることになる理由

電気工事会社を運営するなかで、何度か来た顧客を捨てる瞬間。。みなさんあるのかなあ? 私はここまで来る間に顧客から距離をおく場面が3年に1回くらいかあったように思います。 お客様を守りつづけることは大切ですが、自分たちも変化しているので、さらにその先の客先に対してどうありたいかに対して「ズレ」が生じることは何度もあったと思います。

とはいえ「継続顧客」と、そういう「ズレ」を生み出した場合でも、売上のこと考えると、なかなか切れないものですし、切るのは「怖い」ものです。

建物に関わる何かを提供する仕事、そこでそれを利用する人がいる場所に何かを提供する仕事、である以上、契約形態に関係なく最終的にそこで暮らしたり、利益を生み出したりする利用者のことを考えながら(濃度は様々ですが)仕事をしています。

「ええねん、安~いやつで」遠い昔の話ですが、工務店やゼネコンの監督からそう言われたことがあります。

私にとっては「ズレ」でしかありませんでした。

そんな日々のことが積み重ねられて耐え切れなくなって、そこから離れていくことになりました。

これはその工務店とのズレというより、「使う人に対する思いに関するズレ」と気づき始めました。

契約形態の問題とか、工務店の担当者の性格とかという視点ではない「電気設備を世の中に供給する人」としてどうありたいかを顧客継続の判断基準とすることが出来ました。

この基準はどういった規模で会社を運営する人にとっても普遍的なことではないかと思っております。

コップの水の入れ替え

コップの空間を何で埋めるのかを考えた時、溢れたらダメとするならコップの大きさを大きくするか、成長のために必要な水にするしかありません。 不必要な水でもコップの水が満たされていることが安心、もしくは水がなくなった不安と考える方非常に多いと思います。 不必要な水を捨てて、コップに空間をつくれば、なぜか必要な水が入ってくるんです。。。不思議な体験を幾度もしてきました。 これは未だに不思議です。

過去に年に平均2億円くらいの売上があったお客様があって、海外製LED照明を施工のみですが、当社の全国ネットワークの仕組みで北海道から沖縄までの照明工事を一手に手掛けておりました。

また、国内でも有名な会社との取引で、私が値決めをして、しっかりと利益を確保できていた、当社の現在のビジネスモデルの起点ともいうべきお世話になったお仕事でもありますが、製品そのものの低品質に加え、販売方法についてもとにかくその場売上になれば、顧客が使ってどう思うかは関係ない。。という姿勢、これには施工者としても、誰を思って仕事すればよいのか。。「ズレ」が生じていました。 お客様からそれらの対応に関するクレームも多かったです。

結局3年して照明市場も国産がLEDの発売が進んできたり、競合も色々出てきた流れもあり、最終的には5000万円/年の仕事にシュリンクしました。 そのとき同時に「ズレ」がピークに来ていて、なんかみんなが楽しくなくなっていました。

5000万円の売り上げを手放すのは正直もったいないなあ。。とかなり迷いましたが、結局これを手放したことで、LED照明を販売と工事を一式で販売する新たなビジネスモデルを手にすることができました。 あの時「思いのない5000万円」にこだわっていたら今はないのかな~と時々思います。水の入れ替えしてよかったです。

「やらないこと」を決めるスピード

ビジネスモデルは3年もすると当初より磨かれた部分もありますが、古くなる部分もあります。 またそれを修正して合わせていくことができなくなる場面も必ず出てきますね。 大きな会社になればなるほど、ビジネスのモデル転換やマイナーチェンジにすごく時間がかかるし、一度走り出したら止まれないのかなーと眺めています。

「やらない」を決めるスピードもすごく大切で、思ってもなかなか行動に移せない会社もあると思います。

個人的には、「思っても行動に移せない時間」は、イコール「社員を幸せにできていない時間」と言えるんではないかと思っています。その時間をいかに短くできるかが、「経営陣」の価値といってもよいと思います。

大してだれにも喜ばれない状況で仕事を続けることになるので、ただの「やらされ仕事」になっていくし、自ら工夫してだれかを喜ばそうとしても、手も足も出せない状況になっているでしょうし、もうその仕事を担当している人は、売上を守りたい社長のエゴでお客様へのサービスといった気持ちで仕事できていないはずです。

この時間をいかに短くできるかが、会社が成長していく力になっているのではないかとつくづく思います。

別の視点で見ると幸せをつくりつづける電気工事会社のサイズ感というのもあるのではないかと最近思います。

これについてはまた別の機会に深く触れてみたいです。

過去には私もずいぶん長い間「やらないこと」を決められなくて、社員を不幸せにしていた時がありました。。。

最後までお読み頂きありがとうございました。