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残業を減らして早く帰る!

みなさんこんにちは、
Ampを主宰するイーエンジニアジャパン代表理事 藤田勝彦です。
すばらしい電気工事業界の魅力を世の中につたえるのが仕事です。
兵庫県で電気屋さんを経営しています。

これを書いている今日は、コロナの上に大雪・・といった色々重なったのが終わって一瞬春の陽気を感じる気温です。
緊急事態宣言真っただ中ではありますが、少しだけホッとできる日になりました。
早く春になって欲しいです。
マスクのおかげで、花粉症にもならないしコロナ以外怖いものはありません。

入社当初

私が20年前今の会社に来たころ現場を管理する仕事からスタートしました。
今の会社からすると売上規模で1/4くらいしかありませんでしたので現場といってもそんな大きなものはありませんでしたが、私にとっては初めてのことで苦しいことだらけでした。

一番大変だったのが、とにかくやることが多くて複雑という点です。
仕事の種類がとにかく多いと感じていました。
そしてその全てを「一人で出来る」というのがエライ!という価値観でした。
今もそういう価値観の会社や人が多いのではないでしょうか。

後に思えば、人件費をかけないという能力があるという意味だったんだと。
お客様になんらかの付加価値を提供する能力といった前に向いたものではないと気が付きましたが。。

当時は残業手当なんかあってないような完全ブラック企業な上、毎日次の日になって家に帰るのが当たり前になっていました。
でもしっかりと準備しての朝の始まりは最高の気分でした。
ちゃんと宿題ができている朝です。

それから自分自身が現場を見なくなって数年がたっても、結局スタッフも同じような働き方をしていました。
さすがにその時は残業代の対応はできていましたが、遅くに家に帰ることはあまり解消されていませんでした。

残業の原因

スタッフが遅く帰っている原因をよく見ると、現場から帰って18:00からパソコンの電源を入れていることでした。
昼間彼らの机に置いているパソコンは1秒たりとも動いていないので、これをどうにかできないかと考えました。
早速とりかかったのが、現場の担当者全員を会議室に集めて、

  1. 自分しかできない難しい仕事
  2. 自分しかできない簡単な仕事
  3. 他人でもできる難しい仕事
  4. 他人でもできる簡単な仕事

をマトリクスにして、現場管理のTODOを細々とした形に分けて付箋に書いて仕分けしていきました。
例えば分電盤の行き先表示のテプラ、丸札の書き込み、打ち合わせ議事録のまとめ…といったような小さなことから施工図作成といった大きなことまで洗いざらい出してみました。

するとどうでしょう、結構な数の付箋が3.と4.に貼られることになりました。
他人でもできる仕事を国家資格1級施工管理技士がする必要あるのか??と。

 

バックオフィスを強化することの重要性

そこで昼間にそういった仕事をして頂く方をパートタイム契約で何人か採用し、事務所で現場管理の人のパソコンを稼働させることを進めました。
もちろん、電気工事業界以外からの採用です。
最初は全部自分で仕事をしていた人が、他人にそれを任せるということは大変なことではありましたが、任せることに慣れてくると格段に退社時間が早まりました。

残業時間も1000時間単位で削減されるようになり、人が増えたのに利益が増えました。
現在当社ではバックオフィスチームを結成して、営業関係・工事関係全ての業務を集約して
現場の忙しさや緊急度合いに応じて都度関わる人数を調整し対応しています。
「外に出る人にできるだけパソコンのスイッチを押させない!」がそのチームの行動目的です。

会社が儲かっていない時は、バックオフィスにお金をかけることはできない=自分でやれば済むという価値観でいました。
ところが、バックオフィスに先行投資したことで会社が成長軌道に乗り、繁忙期であろうとも品質を落とさないことで、またリピートの仕事がやってくるといったプラスの循環が始まったと明確な認識ができました。

ここ2年間くらいの間にすごい勢いで施工管理効率化アプリケーションが開発されており、
建設業の効率化は、働き手不足問題も相まって、「大きな社会問題」と捉えられているのだと思います。

今私自身も自社導入という意味とは別に様々なアプリの特徴を調査していますが
「すべてを解決する」ものは存在しないんだなあと。

最近の建設アプリ事情としては、LINE WORKSさんの動きがビジネス視点で非常に面白く注目しています。
この話はまた別の機会に触れたいと思います。

 

最後に

建設業といっても許可業種だけでも29種、細かくは100種以上、会社の規模、現場の種類などの要素で様々求めるものも変わってくるので、大きなセグメント分けがしにくいと思います。
したがって全てを一つで解決するというのは難しいだろうと思っています。

まず人の動き方で工夫できることに取り組んで、本当に足りないところだけITアプリに助けてもらうというのがまず取り組んでおくべきことでしょうか。

電気工事業界にはまだまだ仕事の仕方を見直して、利益を生み出す余地があると思うとワクワクしますね。
お客様から頂く利益は同じでも社員の給与UPできる余地があるということですので。

業界で面白い取り組みの事例、情報がありましたらまた皆さんに共有させて頂きたいと思います。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。