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電気工事のカスタマージャーニーを考える

みなさんこんにちは、
Ampを主宰するイーエンジニアジャパン代表理事 藤田勝彦です。
すばらしい電気工事業界の魅力を世の中につたえるのが仕事です。
兵庫県で電気屋さんを経営しています。

昨今のDX革命を見ていると、真逆のアナログなものに深く魅力を感じ出しています。
「美濃の紙すき」、「陶器の金つぎ」・・・
人でしかできないもの、人がするからこそ良いもの・・・きっとDXがそういったものの中でも「より本物だけ」を輝かせているように思います。
コロナやDX、今世の中で起きていることは全て「仕分け」のように思います。
存在価値が追求されているものだけが残っていく、新しい世の中に変化・順応しないといけないのではなくて、本当は人も会社も「本物」に変化しなければならないと思うようになりました。

さて、今回は「カスタマージャーニー」について紹介いたします。

カスタマージャーニーとは

さて、みなさんは「カスタマージャーニー」について考えたことはありますか?
私は2年くらい前に自社で考える機会がありました。
簡単に言うと、お客様がみなさんの会社をLOVE!と思う瞬間がいつなのか、それに至るまでのお客様の行動や思いの変化といったことがどうなっているのかという話です。

カスタマージャーニー(英語: customer journey)

商品やサービスの販売促進において、その商品・サービスを購入または利用する人物像(ペルソナ)を設定し、その行動、思考、感情を分析し、認知から検討、購入・利用へ至るシナリオを時系列で捉える考え方である。

(出典:Wikipedia)

掃除機メーカーの場合

例えば、掃除機メーカーの場合、以下のような流れでしょうか。

  1. SNS等で第三者の評価記事を閲覧する。
  2. その評価記事を本当なのかさらに別の評価記事を閲覧する。
  3. 2次元的な理解では満足できず、実店舗での体験に出かけ、吸引力に感動する。
  4. 最も安価なネットショッピングで購入

これで言えることは、メーカーのホームページで商品の仕様などをチェックするという過程が無いんだなぁと分かりますね。
そうすると、さらに売るためにメーカーとして、メーカーHPがやるべきことが見えてくるわけです。
当然そういう行動を分析した上で販売戦略を組み立てていくことが大切なんだろうなと。

そう考えたときに我々が提供している電気工事の場合どうなのか考えたことがないというのもおかしな話だなと思いませんか?
まずお客様が自社になぜ発注すると意思決定してくれたのか、それを、だれが、どの時点でそうなったのか、改めて考えたことがない人が多いのではないでしょうか。

これが見える化されることで、効率よくリピート率を高めることができますし、今後どんな人材を増やすべきなのか。
どいう部分に力を使っていけばよいのか見えてくると思います。

電気工事業界の場合

商品や内容によって多少違いますが、電気工事業界の場合は大きく分けて以下の2つになるのではないでしょうか。

  1. LED照明のようにどこでも買っても特に変わらないもの
  2. 高圧工事・発電設備にように「カスタマイズ感」があるもの

1. の場合は決定のポイントはお客様の納得できる金額でご提示できた瞬間が意思決定の瞬間
2. の場合は何度か繰り返される打ち合わせのスムーズさ(先回り提案)が意思決定に大きく影響する。

さらにヒアリングを進めていくと、「意思決定」の次に「ロイヤルカスタマー化」というステージがあることがわかりました。
すなわち繰り返し私の会社に発注したいという気持ちになるステージ、言い換えるなら「ファン」になる状態です。

それは、お客様へのヒアリングの結果「工事が終わった瞬間」だということが見えてきました。
この瞬間がお客様は自分たちのことを最もLOVEと思ってくれていると。

ということは、工事が終わった瞬間からLOVEの気持ちが冷めない早い内に、すぐにお礼や自社内の別の人とのコミュニケーション、次のニーズ確認など、「最もお願いしたいこと」をこのタイミングで行うことが最も効率が良いと思ったわけです。
そして、それを社内全体で実施したところ、あまり苦労せず繰り返し発注頂ける「ロイヤルカスタマー」が次々誕生することとなりました。

ロイヤルカスタマー

ある企業や商品やサービスに対しての忠誠心の高い顧客のことを言う。このような顧客が存在するならば、需要が存在した場合には他社を利用することなく自社のみを利用し続けてくれることから安定した収益が期待できる。
(出典:Wikipedia)

最後に

ロイヤルカスタマーが増えることは、工事を仕事とする私たちとしては大変ありがたいことです。

現場でのチームワークや流れるような段取り、相手の気持ちを思った行動、どれもお客様にとっては熱狂的ファンに変わるための要素となっているようです。
まさに電気工事エンターテイメントなのかもしれません。

設置した商品ではなく、その工事の過程自体としっかりとした段取りで工事を進めるということは、工事当日を迎えるまでにそのお客様のことを沢山考えていた表れでもあります。
自分自身のことを親身になって考えてくれる人のこと、そりゃ好きになってしまいますよねぇ。
人も会社も同じですね。

みなさんも繰り返し発注頂けるお客様へのヒアリングやってみると、おもしろいですよ。
私は目から鱗でした。

最後まで読んで頂いてありがとうございました。