電気工事会社が電力会社を選ぶ時代
みなさんこんにちは、Ampを主宰するイーエンジニアジャパン代表理事 藤田勝彦です。
すばらしい電気工事業界の魅力を世の中につたえるのが仕事です。
兵庫県で電気屋さんを経営しています。
日経を電子版にして一番良かったことは、地方版も見られることです。 iPadだけは紙面版で見ていまして、地域ならではの情報が大変参考になります。 最近は特に地銀の動きについての記事が面白いです。 どんどんと企業との関わり方を変化させていくスピードは、メガバンクの動きより間違いなく早いです。 電気工事会社として提供できるサービスを銀行とのコラボで世の中に提供できるサービスに変化させることが大切なカギになると思います。
3・11を経てみんなが電力会社に関心を持った
最初の電力小売り自由化は2000年からスタートしていたんですね。 特別高圧区分の大規模工場やデパート、オフィスビルから始まって、20年たった今は一般家庭の電力も自由に選べるようになりました。 今から3・11東北の震災が発生した10年前にはもうそういう時代になるんだなということをしっかり認識したようにに思います。 原発が稼働停止になり、電気代が高騰し、皆さんの経営を悪化させることになり、一機に自由化が本格化しました。 どこで買っても、届く「電気」は同じなら、ちょっとでも安い方がいい。
そこから電話やインターネットなどランニングコストビジネスをされる会社が電力とセットにして、販売するなどして他社との差別化をはかりながら進めてきました。 ここへ来て調達価格の高騰などで新電力ビジネス自体が成立しなくなっている会社も多くみられます。
電力会社は誰かが適切に選定してあげなくてはならない
電気工事会社が保険の窓口ならぬ「電力会社の窓口」となる時代になると私は思います。 確かにネット検索をすればいくらでもお客様が直接つながっていけるとも言えますが、これからの電気設備のご提案は、会社としての全投資中で、いかに「環境負荷が低いか」もしくは「環境負荷を低減することにつながるか」が提案の価値となります。 その中で、電力自体もいかに低環境負荷なもので運用できるかがお客様に同時に提案するべき項目として加わることになると思います。
私たち電気工事会社がお客様の持続可能な経営と成長をつくる大きな役割を持つと決めれば、お客様が目指すありたい姿に適した電力会社を選定して、電気設備と共にご提案しなければなりません。
例えば、再エネ100%電力といっても、その再エネ発電所建設や運用がいかに環境負荷が低いのかなど、電気工事会社がこだわって選定するなどして、お客様の「持続可能な経営ストーリー」を作っていくお手伝いが電気工事会社の仕事となります。
「○○電力認定」
私が電気工事業界に入った20年前は電気工事会社の名刺には、社名の前に「○○電力認定」とみんな書いてありました。
認定書とかそういう制度もないんですが。。 それだけで電力会社の存在は近くて、大きな存在なんだったと思います。
これからは、地域のお客様から絶大なる信頼を得ている電気工事会社による「〇〇電設認定電力会社」としていかなければならないんだと思います。 完全自由化になった今、もうあとは立ち位置設定だけの問題で、明日にでもそう言える業界だと思います。
電気工事会社が電力会社を選ぶ時代になっています。
最後に
照明器具を作るメーカーや流通、電力会社も含めて「電気工事業界」と考えて、共に発展していくことが大切なんだと思います。電気設備の導入は、発電をするためのLNGガスを輸入するところから、設備を利用するお客様が何を得たかまで、一つのストーリーと考え、お客様が求める形で、そのストーリーを提供できるかが、これからの電気工事会社の価値だと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました。