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SNSから生まれる交流の空間

みなさんこんにちは、Ampの中村 です。
すばらしい電気工事業界の魅力を世の中につたえるのが仕事です。

今回は、電気工事業界で活躍する職人が企業からスポンサーされる世界という発想からスタートした公式スポンサードプロ電工の 「KUROKIN Master Builder 」のメンバーの一人、谷川 文啓さんです。
谷川さんは、現在、F.Tworks代表で、一人親方として活動されておられます。
今回、Ampから谷川さんへインタビューのオファーを行い、快く承諾してくださりました。
谷川さんが電気工事士を目指したきっかけから
谷川さんの考える将来の電気工事業界について語っていただきましたので、是非最後までお読みください。

F.Tworks代表 谷川 文啓さん
2020年9月に独立され「仕事は楽しくカッコよく」をモットーに一人親方として活躍されております。
また「KUROKIN Master Builder 」のメンバーで運営している電気屋優tuberというチャンネル名で電気工事に関するお役立ち情報を動画投稿されるなどして活動されております。

谷川さんのInstagramアカウント▼
谷川 文啓(電気屋のあややん)(@f.tworks_tanigawa) • Instagram写真と動画

YouTubeチャンネル
電気屋優tuber – YouTube

変化だらけの日常が魅力的でした

中村   :電気工事業界に入られたきっかけは何でしょうか?

谷川さん :叔父の影響が大きいですかねー
叔父が電気工事をやっていましたので、何回か現場に連れて行ってもらったりしていましたね。
毎回違う現場だったり、行ったことのある現場でも以前とは状況が変わっていて前回は電線を引っ張る作業だったけど今回はコンセントの取り付けだったりと、状況に変化があるのが面白いなと思って気づいたら工業高校の電気科にいましたね。

中村           :では高校卒業後はそのまま電気工事士になられたんですね。

谷川さん :実は、卒業後は会社員をしていたんです。
ただ、自分自身が飽き性で、同じ場所にとどまることが苦手だったもので2年弱で退職した後に叔父に声かけられて8年ぐらい電気工事を教えてもらって現場を持たせてもらえるようになるまで育ててもらいました。

中村     :初めて現場を持たせてもらった時は、どんな心境でしたか?

谷川さん :叔父のところに入って4年目ぐらいに叔父から「次の現場、材料集めて全部やれよ」って言われて、現場に必要そうなものをリストアップしてメモ書きを渡したら叔父がメモ書き見ずに「これで発注かけとくね」と言われて「えっ」てなったんですけど、今までの自分の仕事ぶりを見て信頼してくれてると思った時に「これはやるしかない」と急に昂ってきましたね(笑)

中村        :お互いが信頼し合っているというかすごくいい関係性ですよね。
ちなみに叔父はどんな方なんですか?

谷川さん :昔から職人気質で、わからない部分とか聞きに行ったりすると、「お前ならどうする?」って言ってきて、逆に質問してくるような人ですね(笑)
知識や閃きがすごい人で現場一緒にやってても自分の中で完璧にできたつもりでも叔父からアドバイスもらった時は、「なるほど~」って納得してしまうときがあるので、今でもあこがれの職人ですね。

工具の話がきっかけで・・・

中村   :プロ電工に携わってから何か変化等ありましたか?

谷川さん :他業種の方から声を掛けられるようになりましたね。
そこから「フジ矢さんの道具って使っていますか?」って聞いたりできますし、私が工具好きなので他業種の工具事情を知れるようになったのはありがたかったですね。
フジ矢さんのペンチやニッパーって電気工事士とか空調業者が使ってるイメージがあったんですが、内装屋さんもたまにフジ矢さんの製品を使っている人もいるので休憩時間にSNS上で交流してますね。

中村        :他業種の方は、どういった理由でフジ矢さんの道具を使ってるのでしょうか?

谷川さん :ほとんどの方はホームセンターに行ったらフジ矢さんの製品が並んでるから使ってるといった方が多いですね。
KUROKINシリーズが出てからは、黒いグリップのペンチやニッパーがなくて珍しいから買いましたという話も聞きましたよ。
あとは前職が電気屋さんだったから買いましたというファンの方もおられましたね。

中村        :そうだったんですね~
谷川さんは絶対に欲しい工具とかありましたか?

谷川さん :やっぱり電動工具ですね。
一式揃えるとなると5万円ぐらいしますけど、欲しくなるんですよね。
会社の電動工具を貸してもらえる時もあったのですが、いろんな人が使ってぼろぼろになってしまったりするのを見ると、やっぱり自分の物が欲しくなるんです。
ただ買うとなると「5万円かぁ~」と自分の中でいつも葛藤が始まるんですけどね(笑)

中村        :なるほど(笑)

谷川さん :買った工具をInstagramに投稿したときに、「使い心地どうですか?」とか「買ったお店どこですか?」とコメントいただけたりすると、そこから会話が広がっていくので、工具の話って業界内で盛り上がるんですよね。

SNSは情報の宝庫です

中村   :SNS での活動はいつごろから始めたんですか?

谷川さん :独立したときがきっかけですね。
独立したときに、自分を売り込みに行くには「どうしよう」と悩みながらYouTubeを見ていたら、Instagramを運用してる職人さんが意外と多かったので、じゃあ自分も運用しなきゃなって思ったのがきっかけです。

中村      :そうだったんですね。
運用していく中で「コツ」みたいなものってあるんですか?

谷川さん :工事中の写真とか現場の途中経過の写真をあげると反応が多かったですね。
例えば、自分の中で「完璧にできた」と思って施工後の写真を投稿したんですよ。
ほとんどの方は褒めてくれるコメントをくれるんですが、1割ぐらいの人が「自分ならこうするな」とか「ここもうちょいこうなりますよ」とかコメントくれるので、自分が知らない情報を提供してくれる人がいるので面白いんですよね。

中村    :コメントでのアドバイスは実際に試されるんですか?

谷川さん :試しますね(笑)
1回やってみて、やっぱりこのやり方は自分に合わないなと思ったら、「自分のやり方には合わなかった」ってコメント送るとそこから会話が生まれるし、実際にやりやすくなったこともあるので、勉強になるんですよ。

中村   :SNS上でお互いが研鑽しあえる場所ができるのがいいですね。
何よりも、自分のやり方にこだわらず、実践しようという柔軟性がすごいです。

谷川さん :ありがとうございます(笑)
多分、私の性格もあるんだと思います。
例えば、後輩に教える時も「自分のやり方を教える」からスタートするんです。
教える人の体格・体型・関節の可動範囲とかで自分のやりやすいやり方って変わってきますので、最後は「自分の教えたことを真似するのではなくて、自分のやりやすいやり方を見つけていったらいいから」って教えます。
電気工事って武道みたいに決まった型があるわけでもないですし、自分の型を見つけに行く自由さが電気工事の楽しさでもあるので、そういった楽しさを自分で見つけてほしいんですよね。

30代は若手じゃない

中村        :今後の電気工事業界の目標は何ですか?

谷川さん :業界の人手不足をなんとかしたいです。
今って、現場の職人が取り合いになってるぐらい人手不足で、30代の職人が若手と言われてるようになってるんですよ。
私からしたらそれって異常なことだと思うんですよ。
若手という感覚を20代に戻したいです。
ずっと前から中学生・高校生に電気工事業界に対して興味持ってもらいたいと思ってましたので、学校をまわって電気工事の魅力を伝えていけるようにできたらいいなとは思ってるんです。

中村   :今の中高生が描く電気工事業界に対するイメージってどんなものなんでしょう。

谷川さん :多分ですけど、高校生がイメージしてる電気工事屋さんって緑の作業服を着てる人たちっていうイメージからスタートかなって思うんです。
電気工事屋さんの服って薄緑色が代名詞ですけど、今はそうじゃない工事屋さんも増えていってますし、僕らは個人事業で自分の作業着も自分で決めて、道具も自分でカスタムすることができますし、Instagramでかっこよくキメてる電気屋さんもいるので、工事だけじゃなく、自分を表現する機会もあるよっていうのを私達30代の世代が、20代たちに向けて積極的に発信してアピールしなきゃなって思います。

これから電気工事業界に入られる方へのメッセージをお願いします。

谷川さん :電気工事に限ったことではなく、どの業界でもいえることなんですが、何かしらの興味があって、入ってくるんだと思いますけど、その興味がずっと続いてほしいと思います。
よく言われるかもしれないですけど、3年はやっぱりあがいてほしいです。
3年~5年は修行期間でもあって辛いこともありますけど、それ以上にできたときの達成感や面白さもあるので、ネガティブなところばかり見ないで 業界についてきてほしいです。
決して「ついてこい」じゃなくて「一緒に行こう」っていうスタンスで、私たち上の世代が下の世代に対して歩み寄るっていうのは絶対に忘れちゃいけないと思いました。

インタビューを終えて

インタビューをさせていただいて電気工事業界を知らない人たちへ「電気工事士ってこんなにもかっこいいんだよ」というのを積極的に発信されているのを見て私達Ampも負けてられないなと思いました(笑)
「KUROKIN Master Builder 」のメンバーと一緒に、今後も電気工事の魅力を伝えていきたいですね。
谷川さんお時間いただき本日は誠にありがとうございました。
最後までお読みいただきありがとうございます。