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    「だれでも施工できて、だれが施工しても品質が保てる」商品の為に

    みなさんこんにちは、Amp事務局の田淵彩夏です。
    すばらしい電気工事業界の魅力を世の中につたえるのが仕事です。

    先日、仕事でお会いしたことがきっかけで「電気工事の人」発信プロジェクトのインタビューを受けてくださいとお誘いしたところ快く引き受けてくださり、今回の発信となりました。

    お話をして下さるのは、因幡電機産業株式会社 営業開発部 防災製品グループ・西村 美音さんです。

    早速インタビュー開始!

    タブチ :本日は貴重なお時間をいただきありがとうございます。
    まず、はじめに西村さんが勤めている因幡電機産業はどんな会社か教えていただけますか。

    西村さん:はい。 多様な商材を取扱いながら、メーカー機能を備えていて、社内では自社のことを「技術商社」とも呼んでおります。

    タブチ :今は具体的にどのようなことをしているんですか?

    西村さん:私が所属しております防災製品グループは、今期より立ち上げたグループであり、メーカー部隊としてケーブル用耐火部材をはじめ、現場で使える製品の開発販売をしています。

    ケーブル用耐火部材って?

    タブチ : 大変申し訳ないのですが、ケーブル用耐火部材って何でしょうか?

    西村さん:ケーブル用耐火部材は、ケーブル電線を壁・床へ貫通させた際の貫通部に使用する製品です。
    この製品は火事になった時にケーブル電線を伝って隣の部屋に火が移らない様に貫通部を塞ぐ役割をしています。

    タブチ :なるほどです。
    すごく重要な役割なのにも関わらず、全然分かっていなくて恥ずかしいです…

    西村さん:実生活では目にしないですし、気にしないでください!(笑)
    私も、恥ずかしながら配属されるまでどのような製品でどこに使用するものかさっぱり分かりませんでした。

    タブチ :そうだったのですね!何か安心しました。(笑)

    西村さん:今の部署に配属されてすぐに、耐火製品を渡されどう使うかやってみて?と言われ試行錯誤し施工すると笑われてしまう様なレベルでした。
    しかし、今ではニッチな商品であっても法律上建物には必要となる部材で、いざという時に力を発揮し、私たちの生活を守ってくれる大事な製品だとしっかり理解し説明できるようになりました。

    タブチ :その大事な製品を使い、電気工事士の方達も「もしも」の時に備え、沢山の安心安全を提供してくれているんですね。
    実生活では目にすることない製品の部署に配属された時はどのような気持ちでしたか?

    西村さん:皆様の生活守る製品を開発し、販売していくんだと知った時はプレッシャーと同時にメーカーとして確実に間違いなく使用できる製品開発が必要であると痛感いたしました。

    だれでも施工できて、だれが施工しても品質が保てる製品

    タブチ :具体的には、どのような製品開発が必要だと思いますか?

    西村さん:例えばなんですが、施工が複雑な製品を開発してしまい、間違った使い方をしてしまうと、いざという時に製品の力を発揮出来ません。
    認定取得のためにメーカーとして国の試験をクリアしなくてはいけない製品で、さらに施工の場面においてもそれに基づいた性能を維持することを求められるので、実際に使用する方々にも、施工の方法など色々と条件が設定されていて、面倒だなとぁと思いながらその考える手間を省いた“現場目線”での製品開発が当社メーカーとしてやるべきことだと思っています。
    言い換えれば「だれでも施工できて、だれが施工しても品質が保てる」商品の開発です。

    タブチ :実際に使う方達の“現場目線”は本当に重要ですよね。
    ただ、メーカーさんと職人さんの接点って凄く少ないイメージなのですが、実際はどうでしょうか?

    西村さん:私も入った会社に入る前は、そんなイメージだったんですが実際は職人さんの声をきちんと聞くためにも、商品の使った感想を職人さんに聞いたり、市場調査など、意外と職人さんとお話する機会は多いんです。

    タブチ :耐火製品メーカーとしての思うところなど職人さんに伝えたいことはありますか?

    西村さん:前からですが今、現場では深刻な人手不足、高齢化が進んで、一人一人にかかる負荷も大きくなってきています。  建物が建つ過程では業者別に工期が決められている中で天候や様々な状況に左右されながらも工期だけは守らないといけません。 ホントに大変なことだと思います。  焦ってやってもミスがでますし、通常通りやっても工期が待ってくれない、さらには、急かされるのが実情です。

    現場で防火区画の処理だけでも簡単かつ間違いなく施工できれば、
    人手不足の根本改善とはなりませんが、少しでも時間の余裕やコストセーブのお役にたちたいという思いで仕事に向き合っています。

    タブチ :今後グループとして新しい展開などありますか?

    西村さん:今はケーブル用耐火製品を取り扱っておりますが、それだけに囚われずに、これからも建築業界の需要を敏感にキャッチしていき、また現場のたくさん声を聞かせていただいて“防災”に関する製品を生みだしていきたいと考えております。
    少しでも現場の皆様が、安心して簡単に施工できる製品造りに努めていく所存でございます。

    つづく…

    タブチ :ありがとうございました。
    西村さんからは、防火耐火製品を通して現場の皆さんをサポートしたいという思いがあふれていますね。
    普段目にすることのない製品の貴重なお話を聞けて良かったです。
    次回は、色んな目線で見た業界のお話もしてみたいですね。
    良ければ是非、次回も来てください(^^)!

    西村さん:はい!私で良ければ是非!

    今回はインタビューにご協力いただき誠にありがとうございました。

    次回につづく…

    西村さんとの対談記事:https://amp-el.jp/column/2085/